テーピングの効果

テーピングって、いったいどれぐらいきくの

  治療としてのテーピング

株テーピングは、スポーツ競技などを中心にあらゆる層の人々で頻繁に使われています。
その用途は非常に広く、多くのケガの痛みに対応し、早期に回復させることができると言われています。

わたしも現場でよくテーピングを使います。
ですがわたしにはこのテーピングを治療に使い続けている中で、いつもある疑問が頭の中にありました。

「テーピングって、いったいどれぐらい効くの?」

よく専門書にはテーピングをした方が、早く治ると書かれています。
わたしもそれを信じて今まで使ってきました。
確かにケガの場合、テーピング治療も併用した方が、なんとなく早く治っている気もします。
しかし実際に患者さんを実験台にして比較対照し、研究結果として確認したわけではありません。
何とかならないものか...

そんな悩みを抱いていたある日、うちのスタッフが机の角に腰をぶつけて打撲をしました。
それは見るも見事な急性期の打撲で、ものの見事に赤黒く変色していたのです。

これは日ごろ感じていた疑問を氷解させるチャンスです。
わたしはこのスタッフに頼み込み、ちょっとした研究をしてみることにしました。
打撲の右半分だけテーピングを貼り、左半分だけなにもせずに経過を観察してみようと考えたのです。
こうすれば、どれだけ左右で差が出るかが一目瞭然です。
幸いこのスタッフは快く実験に参加してくれ、打撲をした次の日から観察を始めました。

 

打撲した傷跡の写真

うわぁ...、痛そうですね。
本人は触らない限りそんなに痛みは無いと言っています。
この痣に、右半分だけテーピングを貼ってみました。

 

テーピングをした写真

 

治療はこれだけ。
特別な技術は一切使わず、テーピングの力だけでどれだけ治っていくのかを観察します。

そして2日目。
痣はこのような状態になりました

2日目の痣の写真

痣が横に広がっているのは、彼女が受付嬢で座っている時間が長いため、テーピングにシワがよっていた事によると判明しました。
しかし圧痛は左が10だとすると、右は3ほどに減っているようです。
黄色い場所も右のほうが薄く見える気もします。
この日は痣が横に広がってしまったのを考慮し、テーピングを少し立てに引っ張って貼ることにしました。

 

 

 

さて、3日目。
撮っている状況が違いますので、ちょっと色合いのコントラストが統一できていません。
一見すると右のほうが赤いところが濃く出ているように見えますが
黄色い場所は徐々に薄くなっています。
圧痛もこの時点で左は9、右は1に減っています。

3日目の痣の写真

 

 

 

 

4日目
右は赤い場所もだんだんと薄くなってきた感じですが、左はあまり変化が無いように見えます。
圧痛も左は8で、右はとうとう0になりました。

4日目の痣の写真

 

 

 

5日目
テーピング治療を始めて5日目。
なかなか順調に実験が続いていると思った矢先に、アクシデントが発生しました。
なんと、患部が被れてきてしまったのです。
写真ではいまいち分かりづらいかもしれませんが、表面の皮が薄くはがれてきてしまっています。
横に伸びた痣を消そうと、テープを伸ばしすぎたのが失敗の原因のようです。
本人も患部に痒みを感じているらしいので、残念ながらこの日より
3日間はテーピングの治療を中止することにしました。
ちなみに圧痛は左が6~7、右は0のままです。

5日目の痣の写真

 




8日目
テーピングを貼っていなかったため、左右の境界線が不明瞭になってしまいました。
見た目にはただの痣のようにも見えます。
しかしこの状態でも、まだ左側には1~2程度の圧痛が残っているようです。
当然、右側には全く痛みはありません。
この日よりテーピングを再開しました。

8日目の痣の写真

 

 

 

 

9日目テーピングを貼ったため、黄色かった部分が大分消失しました。

左側もようやく圧痛が消失したようです。

まだ痣は薄く残っているものの、両方とも圧痛が無くなったため、とりあえず実験はここで終了としました。

9日目の痣の写真

 

 

 

今回の実験結果としては、二つのことが言えると思えます。

① 圧痛は約半分の期間で消失した。

痣は圧痛ほど早く消えるわけではないが、だいたい8割程度の早さで消失する。
まだ実験は一回目です。

今後、スタッフの中でまたケガをするような人がいたら、また同じような実験をしてみようかと思います。

 

 

 

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